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法人設立後の手続き

法人設立後にやること完全ガイド

税務届出、社会保険、電子システム設定まで — 法人代表者が設立後にやるべきことを網羅的に解説します。

~10件必須届出
5日最短期限(社保)
5か所届出先
無料届出費用

早めにやること

  • マイナンバーカードe-Tax、eLTax、GビズID等のほぼ全ての電子手続きで必要。発行まで約1か月かかるため、設立前に取得を強く推奨。署名用電子証明書(6~16桁)と利用者証明用電子証明書(4桁)の2つの証明書を含む。[16]
  • ICカードリーダー推奨:ソニー PaSoRi RC-S300(約3,500円)。Micro-B USB接続。macOS 13以降ドライバー不要。MacBookにはUSB-C変換アダプターが必要。[17]
  • JPKI利用者ソフトマイナンバーカードの電子証明書管理ソフト。ブラウザ拡張機能も併せてインストール。[14]
  • 印鑑カード法務局で申請。銀行口座開設時の印鑑証明書取得に必要。[20]
  • 独自ドメイン・ウェブサイト・メールアドレス法人ドメインの登録・ウェブサイトの作成・そのドメインでのメールアドレスの設定を推奨します。銀行口座開設やDUNS番号の取得など、各種申請で事業実態の証明として求められることがあります。
  • 事業計画書(日本語)日本語の事業計画書を早めに準備しましょう。銀行口座開設、融資申請、各種金融サービスの審査で求められることが多く、将来のビザ申請にも役立ちます。

届出一覧

各届出をクリックすると、提出期限・必要書類・法的根拠などの詳細ページに遷移します。

税務署(国税)

法人設立届出書(税務署)
法人設立後2か月以内

内国法人である普通法人または協同組合等を設立した場合、設立の日以後2か月以内に法人設立届出書を納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。定款の写しを添付します。

青色申告の承認申請書
設立日から3か月以内、または第1期末の前日のいずれか早い日まで

青色申告の承認を受けることで、欠損金の繰越控除(10年間)、繰戻還付、少額減価償却資産の即時償却など多くの税務特典が受けられます。設立初年度から適用するには、設立日から3か月以内または第1期事業年度終了日の前日のいずれか早い日までに申請が必要です。

給与支払事務所等の開設届出書
給与支払事務所の開設(法人設立)後1か月以内給与支給時

国内において給与等の支払事務を取り扱う事務所を設けた場合、開設の事実があった日から1か月以内に届出書を提出しなければなりません。法人設立時は代表取締役の役員報酬を支払うため、一人法人でも提出が必要です。

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
期限なし(随時申請可。提出月の翌月末日に承認とみなされ、翌々月から適用)給与支給時

給与の支給人員が常時10人未満の場合、毎月の源泉所得税の納付を年2回にまとめることができる特例です。1〜6月分を7月10日まで、7〜12月分を翌年1月20日までに納付します。一人法人でも役員報酬の源泉所得税は毎月納付が原則のため、この特例申請で事務負担を大幅に軽減できます。

事前確定届出給与に関する届出書
新設法人:設立日から2か月以内。既存法人:株主総会決議日から1か月以内(または事業年度開始から4か月以内)給与支給時

役員に対して定期同額給与以外の報酬(いわゆる役員賞与)を損金算入するには、支給額・支給日を事前に届け出る必要があります。新設法人の場合は設立日から2か月以内が届出期限です。届出と異なる金額・日付で支給すると全額損金不算入となります。

都道府県税事務所 / 市区町村

労働保険(労基署 / ハローワーク)

登録・システム設定

法人番号(自動付番)
設立登記後に自動付番(数日で届く)

13桁の法人番号。設立登記完了後、国税庁から自動的に付番・書面通知される。申請不要。各種届出書に記載が必要。

GビズID登録
法人番号取得後(社会保険届出の前に推奨)

デジタル庁提供の法人共通認証基盤。100以上の行政サービスにSSOログイン可能。マイナンバーカード+スマートフォンで申請後1〜2営業日で発行。無料。

e-Tax利用開始届出
設立後、最初の税務届出前に設定

国税庁のオンライン申告・納税システム。法人税・消費税・源泉所得税等の申告・届出に使用。利用開始にはマイナンバーカード+ICカードリーダーが必要。

eLTax利用開始届出
設立後、地方税届出前に設定

地方税の電子申告・届出システム。法人住民税・事業税の申告、法人設立届出書の提出に使用。PCdesk WEB版はMacでも利用可能。

e-Gov アカウント作成
社会保険届出前に設定(GビズID取得後)

電子政府の総合窓口。社会保険・労働保険の届出をオンラインで行うためのポータル。GビズIDまたはマイナンバーカードでログイン。

商業登記電子証明書(任意)
必要に応じて取得(任意)

法務局が発行する法人用の電子証明書。多くの手続きはマイナンバーカードで代替可能。申請ソフトはWindows専用。取得は任意。

D-U-N-S番号取得(任意)
必要に応じて取得(任意)

東京商工リサーチ(TSR)が発行する国際企業識別番号。Apple Developer、Microsoft for Startups、AWS Activate、Google for Startups等のプログラム登録や、一部フィンテックサービスの法人審査で必要。Apple経由なら無料で申請可能。

重要な注意事項

社会保険(健康保険・厚生年金)は報酬を支給する場合、支給開始から5日以内に届出が必要です。ただし、役員報酬が0円の場合は保険料の算定基礎がないため加入できません。その場合は国民健康保険・国民年金に加入し続けます。[10]
東京23区内に本店がある場合、市区町村への届出は不要です(都税事務所が法人住民税・法人事業税を兼ねるため)。[9]
一人法人(代表取締役のみ・従業員なし)の場合、労働保険の届出は不要です。従業員を雇用した時点で届出が必要になります。[11]

青色申告について

青色申告の承認申請書を提出しないと、設立初年度の赤字を翌年以降に繰り越せません。設立直後に必ず提出してください。[2]

銀行口座の開設

法人口座の開設は社会保険料の口座振替や取引先への振込に必要です。設立後なるべく早く開設手続きを始めましょう。

SMBC Trunk 法人口座開設ガイドを見る →

三井住友銀行のオンライン法人口座開設サービスの詳細ガイド

関連用語集

このガイドに登場する主要な専門用語です。クリックすると詳細な解説を確認できます。

参考文献

  1. [1]国税庁 法人設立届出書(NTA)
  2. [2]国税庁 青色申告の承認申請書(NTA)
  3. [3]国税庁 給与支払事務所等の開設届出書(NTA)
  4. [4]国税庁 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書(NTA)
  5. [5]国税庁 事前確定届出給与に関する届出書(NTA)
  6. [6]e-Tax 利用の流れ(NTA)
  7. [7]eLTax 地方税ポータルシステム(eLTax)
  8. [8]GビズID(Digital Agency)
  9. [9]東京都主税局 法人設立届出(Tokyo)
  10. [10]日本年金機構 健康保険・厚生年金保険 新規適用届(JPS)
  11. [11]厚生労働省 労働保険の成立手続(MHLW)
  12. [12]国税庁 法人番号公表サイト(NTA)
  13. [13]法務省 商業登記に基づく電子認証制度(MOJ)
  14. [14]地方公共団体情報システム機構 JPKI利用者ソフト(J-LIS)
  15. [15]e-Gov 電子政府の総合窓口(Digital Agency)
  16. [16]デジタル庁 マイナンバーカード(Digital Agency)
  17. [17]ソニー PaSoRi RC-S300(Sony)
  18. [18]東京商工リサーチ D-U-N-S番号(TSR)
  19. [19]厚生労働省 雇用保険適用事業所設置届(MHLW)
  20. [20]法務省 印鑑カード交付申請書(MOJ)
  21. [21]国税庁 適格請求書発行事業者の登録(NTA)
  22. [22]厚生労働省 概算保険料申告書(MHLW)
  23. [23]eLTax PCdesk ダウンロード(eLTax)
  24. [24]国税庁 No.2070 青色申告制度(NTA)